A-Lab Exhibition Vol.16 飯川雄大個展
デコレータークラブ 配置・調整・周遊
2018年12月15日(土)-2019年2月3日(日)
 
開館時間=(平日)11:00-19:00、(土・日・祝)=10:00-18:00
休館日=火曜日(ただし年末年始12/29-1/3は休館)
入場料=無料
主催=尼崎市
共催=園田学園女子大学
協力=ベイ・コミュニケーションズ
助成=公益財団法人 神戸文化支援基金
 

飯川雄大は、時間の相対性や知覚のゆらぎに着目し、映像、写真、立体などを用いた作 品を制作してきました。これまで、24 時間にわたり街の風景を定点撮影した作品や、サッ カーのゴールキーパーから遠く離れた時にどういう動きや表情を見せるかに注目した作品 など、他愛のない風景や周縁にあるものを注意深く観察することによって、日常から見過ごされているものを掬い上げ、中心をずらした世界を差し出します。

本展のタイトルである「デコレータークラブ」とは、周りにある海藻や小石などを身につけて擬態する蟹のことで、飯川はこの蟹を「衝動とその伝達」にまつわるモチーフとし て様々なプロジェクトを行ってきました。デコレータークラブを見つけた時の様子を語る 5人のインタビューで構成した映像作品《衝動とその周辺にあるもの》では、衝動の本質とは何か、そして眼差しの共有の難しさを提示しながら、その別の可能性を探っています。

私たちは普段どのように、場所や空間を認識しているでしょうか。今回の「デコレーター クラブ 配置・調整・周縁」では、元公民館のA-Lab の構造を使って、事物の全容を断片から想像していくプロセス時代の作品化を試みます。飯川によって巧妙に仕掛けられた「衝動と伝達」を知るための装置を通じて、この世界が周縁の集積によってできていることに触れる時、私たちの視線は新たな広がりを得るのかもしれません。 


 


【アーティストプロフィール】
飯川雄大(いいかわ たけひろ)
1981年兵庫県生まれ。成安造形大学芸術学部情報デザイン学科ビデオクラス卒業。
主な展覧会に「ゲンビどこでも企画公募2017」(広島市現代美術館・2017)、「KAAT EXHIBITION 2017 −かたり(語り/騙り)の空間−」(KAAT 神奈川芸術劇場・2017)、「ひとりはみんなのために」(アンテルーム京都・2016)、「遭遇するとき−Happening Upon−」(滋賀県立近代美術館・2013)、台北国際芸術村(滞在制作・台湾・2018)など。
 
 

関連イベント
アーティスト・トーク(全3回)▶️詳しくはこちら
本展覧会期中に、キュレーターやアートプロジェクトのディレクター、建築家など第一線で活 躍されているゲストの方々を迎え、飯川雄大とのトークイベントを行います。トークは全3 回を 予定しております。3 回連続で参加いただきますと本展覧会をより深く、より面白く感じることが できるのではないかと思います。ぜひ、足をお運びくださいますようお願いいたします。
 
※各回定員先着30 名、申し込み不要です。直接会場(A-Lab)へお越しください。
 
第1回目「配置・調整・周遊」 
日時: 2018年12月23日 14:00~15:30  
ゲスト: 槻橋 修(神戸大学准教授、ティーハウス建築設計事務所)
             林 寿美(アートプロジェクトKOBE 2019:TRANS ディレクター)

本展覧会のサブタイトルになっている「配置・調整・周遊」をテーマに、出展作品について語り合います。 それぞれの専門性から空間や鑑賞についての新しい解釈が生まれそうです。三者の異なる視点が交わるとき、 どのような視界がひらけるのでしょうか。

第2回目「デコレータークラブ」
日時:2019年1月26日(土)14:00~15:30
ゲスト: 椿 玲子(森美術館 キュレーター)

椿氏は、これまでいくつかの展覧会で飯川の作品を取り上げる機会があり、長年、飯川の活動を見守ってきました。2019 年2 月9 日から森美術館で開催される『六本木クロッシング2019 展:つないでみる』でも《デコレータークラブ》の展示に関わっておられます。飯川の作家としての歴史を深く知る椿さんに、飯川作品の魅力や変遷についてお伺いします。

第3回目「小川さん! これからどうしていきましょう!!」
日時: 2019年2月2日(土)14:00~15:30
ゲスト: 小川 希(アートセンターオンゴーイング ディレクター)

東京のオルタナティブアートスペースArt Center Ongoing ディレクター の小川希さんをお招きします。飯川は2013 年にこのスペースで滞在制作を行い、デコレータークラブを発表しました。滞在中、小川さんと作品の話を重ねたことが今の飯川の制作につながっており、当時から現在に至る過程をアップデートしていきます。デコレータークラブはこれからどうなっていくのか、原点から知る小川さんへの公開相談会です。

【ゲストプロフィール】

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槻橋 修 (つきはし おさむ)
1968年富山県生まれ。
2002 年 ティーハウス 建築設計事務所設立。2003 年から2009 年9 月まで、東北工業大学工学部建築学科講師。 2009 年10 月より神戸大学准教授。
2009 年、 日本建築学会賞(教育)共同受賞。主な作品に、 新潟県十日町市・清津川プレスセンター「きよっつ」(2009 年)、「三宮BOS」アートワー ク(2011 年)、東日本大震災復興支援「失われ た街」模型復元プロジェクト(2011 年) などがある。

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林寿美(はやし すみ)
1967年神戸市生まれ。
国際基督教大学教養学部卒業後、1989 年より 川村記念美術館(現・DIC 川村記念美術館)に勤務。同館で企画した展 覧会に「なぜ、これがアートなの?」、「眠り/夢/覚醒」、「ロバート・ ライマン」、「ゲルハルト・リヒター」、「マーク・ロスコ」など。2010 年「第14 回アジアン・アート・ビエンナーレ・バングラデシュ」日 本コミッショナー。
2012 年に同館を退職後、「ヨコハマトリエンナー レ2014」のキュレーターを務めたほか、「Robert Frank: Books and Films, 1947-2017 in Kobe」(デザイン・クリエイティブセンター神戸)、 「トラベラー まだ見ぬ地を踏むために」(国立国際美術館)の企画をは じめ、内外のアート・プロジェクトに携わる。現在は来年神戸で行われるアート・プロジェクトTRANS- を準備中。
 
 

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椿 玲子( つばき れいこ)
京都大学大学院人間・環境学研究科創造行為論修士、パリ第1 大学哲学科現代美術批評修士修了。
2002 年より 森美術館所属。サスキア・オルドウォーバース(2008)、ホー・ツーニェン(2012)、ヤコブ・キルケゴール(2013)の小企画の他、「医学と芸術展」(2010)、「シンプルなかたち展」(2015)、「宇宙と芸術展」(2016)、「レアンドロ・エルリッヒ展」 (2017)、「MAMリサーチ006:ダイヤモンズ・アー・フォーエバー、アートスケープ、そして私は誰かと踊る」などを企画・担当した。現在、「六本木クロッシング2019展:つないでみる」を企画中。
美術館外でも「隠喩としての宇宙」(京都、2012)、「Duality of Existence: Post Fukushima」(NY、2014)など を企画したほか、執筆・講演活動も行う。

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小川 希(おがわ のぞむ)
2002年から2006年に亘り、東京や横浜の各所を舞台に若手アーティストを対象とした大規模な公募展覧会『Ongoing』を、年一回のペースで企画、開催。その独自の公募・互選システムにより形成した数百名にのぼる若手アーティストネットワークを基盤に、既存の価値にとらわれない文化の新しい試みを恒常的に実践し発信する場を目指して、2008年1月に東京・吉祥寺に芸術複合施設 Art Center Ongoing を設立。現在、同施設の代表を務める。また、JR 中央線高円寺から国分寺を舞台としたアートプロジェクト TERATOTERA(テラトテラ)のディレクターとしても活躍する。最近では2016年1月から4月までの3ヶ月、国際交流基金アジアフェローシップ として、東南アジア9カ国に点在する83カ所のアートスペースをリサーチした。
 

【参考作品】
 

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《ウィニングポジション −GoolKeeper−2015 インクジェットプリント 560×420mm 

 

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《デコレータークラブ −空色の小林さん2017 木材・蛍光塗料 8500×11000mm

 

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《デコレータークラブ衝動とその周辺にあるもの2017   ビデオ   15   

 

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《フェードアウト、フェードアップ高速道路  2012 インクジェットプリント 560×420mm

 

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《デコレータークラブ石の近く、ポートアイランド  2012 インクジェットプリント 560×420mm

 

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《都市の余白カード》   2018   トレーディングカード   62×92mm

 

 【園田学園女子大学つながりプロジェクト】

 本展は園田学園女子大学つながりプロジェクトと連動して企画されています。同プロジェクトは、学生が学部、学科を超えて、チームで地域の課題解決を行う授業です。 尼崎市の地域課題に即したテーマについて、尼崎市や商工会議所、地元企業、地域の方々 と様々な交流をし、人間的な成長を図る目的で実施されています。本展覧会との連動は22 あるプロジェクトの1つで、今回15人の学生が参加しています。

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